#06 佐藤 杏奈|IT PROFESSIONALS

ユーザベースが手がけるさまざまなサービスの背後には、これらを支えるプロフェッショナルたちの存在があります。そんな彼、彼女たちはどのような思いでユーザベースに加わり、日々の業務にあたっているのでしょうか。このシリーズではユーザベースのコーポレートITと情報セキュリティ組織で働くエンジニアや、プロダクト開発に携わるエンジニアに焦点を当て、外からは窺い知れない仕事の舞台裏をご紹介します。今回登場するのは、通販会社の情報システム部門を経てユーザベースに入社し、現在、技術広報と社内システムの導入や運用を兼任するBusiness Analystの佐藤杏奈です。

IT PROFESSIONALS #06 佐藤 杏奈 情報発信とシステム構築を通じて組織に新たな価値を届ける。ふたつの使命を負ったCorporate ITが見つめる成長の行方

ユーザベースが手がけるさまざまなサービスの背後には、これらを支えるプロフェッショナルたちの存在があります。そんな彼、彼女たちはどのような思いでユーザベースに加わり、日々の業務にあたっているのでしょうか。このシリーズではユーザベースのコーポレートITと情報セキュリティ組織で働くエンジニアや、プロダクト開発に携わるエンジニアに焦点を当て、外からは窺い知れない仕事の舞台裏をご紹介します。今回登場するのは、通販会社の情報システム部門を経てユーザベースに入社し、現在、技術広報と社内システムの導入や運用を兼任するBusiness Analystの佐藤杏奈です。

PROFILE

佐藤 杏奈

IT Domain
Corporate Design Division
IT Branding Team

IT Strategy Division
Business Analysis Team
Business Analyst

佐藤 杏奈

2018年、同志社大学を卒業し通販会社に新卒入社。情報システム部に配属され、基幹システムの運用・保守を担当。PMO兼システム担当として、基幹システムのリプレイスプロジェクトに参画。業務プロセス改革やハイブリッドワーク環境の整備などに携わる。2023年3月、ユーザベースに入社。PMOとして人事DXプロジェクトやコラボレーション基盤の整備などに従事する。2024年1月から、IT Branding Teamで技術広報に取り組む一方、Business analysis Teamのファイナンス領域を担当するBusiness Analystを務める。

# 私が貫く仕事の流儀

複雑な状況を前にしても本質を見抜き、わかりやすく伝えられる人でありたいと常に願っています。そのためには経験と知識、そして相手に寄り添いながら必要な情報を的確に伝える力が欠かせません。これからも好奇心と向上心を忘れず常に挑戦し続けるつもりです。

Corporate ITの中と外をつなぐ、ふたつの使命

—— 佐藤さんは、いまどんなお仕事をされているんですか?

2024年1月から、ふたつの仕事を兼務しています。主務であるCorporate Design Division IT Branding Teamでは、Corporate IT部門の取り組みを社内外に発信する仕事、兼務先のBusiness Analysis Teamでは、主にファイナンス領域を担当するBusiness Analystとしてシステム構築や業務効率化、改善に取り組んでいます。

—— 「Corporate IT部門の取り組みを社内外に発信する」というのは、まさにこのインタビューもそのひとつですよね。

はい(笑)。このインタビューが掲載される「IT Professionals」というシリーズのほかにも、「Challenge Storys」というプロダクトを開発をするエンジニアのチャレンジを紹介する記事コンテンツや、社内における生成AI活用を促進するために企画した「生成AIコンテスト」の開催、また、社内向けに最新ツールの便利な活用やプロジェクトの進捗などを伝える「ITレポート」などの制作にも携わっています。

—— 社内システムの開発と技術広報に従事されているんですね。なぜ技術広報に力を入れることになったのですか?

Corporate ITは、非常に重要な役割を担っているにもかかわらず、縁の下の力持ち的な役割であるせいか、社内外から「何をしてる人たちなんだろう?」と思われがちな部署です。世の中を見渡しても活動内容を積極的に発信している企業があまり多くないことから、多くの方に「ユーザベースのCorporate ITは、面白いことをやっている組織なんだ」と、認知してもらうために技術広報に取り組みはじめました。

佐藤 杏奈

—— 兼務されているBusiness Analysis Teamではどんな取り組みを?

2023年に入社した直後は、人事業務のDXプロジェクトのPMOやNotionの普及、Slackの活用ルールの改訂、社内AI Botの利用促進などに取り組んでいました。いまは2024年10月に新設されたBusiness Analysis Teamで、経理や会計部門で使われるシステムの改善を通じた業務の最適化に取り組んでいます。

—— ところで、なぜ佐藤さんはCorporate ITの技術広報を担当することになったのですか?

コーポレートITの取り組みを活発に社内外に発信していきたいという役員の強い思いがあり、上長から「やってみない?」と声をかけていただいたのがきっかけです。これまで伝えたいことを形にして発信するような取り組みをしたことがなかったのですが、ユーザベースのCorporate ITに興味を持ってくれる人がひとりでも増えるといいなと思い、挑戦してみることにしました。

かつての「伝書鳩」が選んだ、ユーザベースという選択

—— 佐藤さんは23年に入社とのことですが、その前はどんな仕事を?

2018年に大学を卒業後、新卒で入った通販会社の情報システム部門で働いていました。私は商学部出身で、ITについての知識や経験が人並み以上にあったわけではなかったのですが、人事の方から「向いていると思う」といわれ「それならやってみるか」と思いやってみたら、想像以上に面白くて、いまも続けています。

—— 前職ではどんな経験をされましたか?

当初は倉庫管理システムや輸入関連システム、人事システムの運用・保守担当でしたが、入社2年目からは、基幹システムのリプレイスプロジェクトにPMO兼システム担当として参画したほか、途中から兼任することになったBPR推進室では、業務プロセスの改革やハイブリッドワークのための環境整備なども経験しました。

—— 社内システムの開発に携わってみた感想を教えてください。

システム構築に必要な基礎的なスキルを身につけられたので、とてもいい経験ができたと思っています。やってみて思ったのは、複雑に絡み合った状況を解きほぐしたり、情報を整理したりするのが思いのほか得意だということでした。関係者とコミュニケーションを深めながら、相手の考えや希望を汲み取ってシステムに実装し業務プロセスがより良い状態になっていくことにやりがいを感じるのも、やってみて分かったことのひとつです。でも、入社してしばらくは、この仕事が本当に自分に合った仕事なのかいまひとつ確信が持てませんでした。

—— どうしてですか?

業務を取り仕切る人と、開発者との間に立ってシステム構築や業務プロセス改革を進める仕事が多かったのですが、技術や業務についての知識がつくまでは、自分がまるで両者の間を行き来するだけの「伝書鳩」のように思えたからです。でも経験を積むうち、業務とITの両方を知っているからこそ出せる最適解があることが分かり気持ちが変わりました。よりよい業務システムは多くの人を幸せにします。さまざまな業務を通じて、その面白さとやりがいに気づいたことで、これからもシステムに携わりたいと思えるようになりました。

—— 仕事のやりがいを見つけたわけですね。そんな佐藤さんは、どうしてユーザベースに転職したのでしょうか?

前職で最後に携わったプロジェクトが一息ついたタイミングで転職を考えはじめました。いままで学んできた知識や経験が、どこまで他社で通用するか試してみたくなったからです。それでいくつかコーポレートIT関連の仕事を探していたのですが、以前プロジェクトでご一緒した上長がユーザベースにいらして、話を聞いて興味をもったのが入社のきっかけです。通販や物流とはまた違った世界に興味を覚えチャレンジすることにしました。

—— その上長はユーザベースをどんな会社だと?

「面白い会社だよ」とおっしゃっていましたね。転職して2年経ちますがその言葉にウソはありませんでした。実際、提案から実現するまでのスピードが速く、社歴や年齢、職種を問わず、誰の意見でもフラットに受け止めてくれる素敵な面白い会社です。組織にそうした文化が根付いているからだと思います。

佐藤 杏奈

Notion普及で気づいた、施策を全社に浸透させるポイント

—— ユーザベースに入って「一番成長した」と感じたのはどんな仕事ですか?

コラボレーション基盤整備を進める中で関わったNotionの普及プロジェクトですね。社内でほとんど普及していなかったツールを「どうしたら全社で使ってもらえるか」を考えることからはじめ、いまではユーザベースになくてはならないツールと認識してもらえるようになったのは、私にとって大きな経験になりました。入社してから日が浅く、社内にどんな部署があってどんな人が働いているのかすら分からないなかでのスタートでしたから、私にとっては大きなチャレンジだったんです。

—— どうやって普及に取り組みましたか?

すでに一部のエンジニアの間では「Notionっていいよね」といっていただいていたのですが、それ以外の部署ではほとんど使われていませんでした。便利さを伝えても「いままで慣れ親しんだツールのほうが使いやすい」といわれてしまうことがほとんどだったので、社内でNotion活用講座を開いたり、活用に消極的な人に話を聞きにいって、何を解決したら使ってもらえるかを尋ねたりしながら、少しずつ各部署で推進役を務めてくれそうな理解者を増やしていきました。なんとか全社で使っていただけるまで、だいたい半年から1年くらいかかったと思います。

—— Notionを普及させるために、とくに工夫した点は?

「Notionを使えばこんなに簡単に情報が集められるんですよ」とか「NotionAIでSlackの情報も探せますよ」と、言葉でメリットを伝えるのと並行して、社内業務に必要不可欠な情報を集約したページをつくって利用を促すなど、便利さを体感せざるをえないような状況を意図的につくったりもしましたね。

—— 言葉で便利さを伝えるだけでは、なかなか普及しないものなんですね。

そうですね。部門によって事情はさまざまなので、IT部門の人間がいくら便利さを訴えても伝わらないことはよくあります。Notionの普及に携わってみて、現場の人の考えや事情を踏まえた工夫が大事なのがよくわかりました。ただそれだけでも不十分で、ボトムアップでの取り組みに加えて、トップダウンでゴリっと状況を前に進めることも必要だというのが、この取り組みを通じて学んだことのひとつです。

佐藤 杏奈

—— Corporate ITのブランディングについてはどうでしょう?

まだ、取り組みはじめて間もないせいか発見が多いですね。システム開発だと目指すべき目標と採るべき手段がある程度想定できるのですが、ブランディングに関して経験が乏しいだけにそうはいきません。いままで触れてこなかった世界なので、他社の技術広報を見ても「どういう意図でこうした発信をしているのか」を汲み取るところからはじめる必要があるので、これからトレンドや手法について勉強し、もっと引き出しの数を増やしていかなければと思っています。

—— 技術広報を通じて、これからどんな状態を目指しますか?

対外的には「コーポレートITについて知りたければ、ユーザベースの取り組みを調べよう」と、最初に想起してもらえるような状態をつくりたいですね。もちろん別部門の人たちにもCorporate ITの取り組みを知っていただきたいですし、Corporate ITとして働く人にもより自分の仕事に誇りを持ってほしいので、社内外にいい影響を与えられるような情報発信を心がけたいと思っています。

好奇心と行動力に溢れる人が活躍できる企業文化がある

—— 入社から約2年。改めてユーザベースってどんな人に向く会社だと思いますか?

社員の志向や希望を前向きに捉えてくれる会社なので、好奇心旺盛で行動力がある方、興味を持ったことにとことん努力できる方は、すぐに活躍できるんじゃないかって思います。ユーザベースは、組織もビジネスも状況に合わせてどんどん変化する会社なので、どんな局面でも楽しめる方、いろいろな人と関わりながら物事を前に進められる方なら、変化をチャンスに変えやすいと思います。

—— 変化に強く能動的な人が求められているんですね。

そう思います。担当領域以外のことに携わる機会も多いですが、組織や職種、役職の壁を感じることはまずありません。会社の方針や戦略についても全社ミーティングなどで、経営陣が自分の言葉で説明してくれますし、不安なことや疑問があっても、聞けばその場で答えてくれるような距離感で接することができます。能動的に動く人がより自分の可能性を広げられる会社です。

—— 佐藤さんはこれから、どんなチャレンジをしたいですか?

やはりCorporate ITのブランディングにもっと力を注ぎたいですね。インタビュー記事やテックイベントを通じた情報発信以外にもまだまだできることがたくさんあるはずです。これまでシステム構築で培った経験や人脈を活かして、多くの方々から注目していただけるコンテンツをひとつでも多く生み出し、ユーザベースのCorporate ITやエンジニアの魅力を伝えていきたいと思っています。技術広報でも社内システム構築でも、社内外に良い影響を与えられるような成果を残す。それが当面の目標です。

Page top