#14 栗田 陽介|IT PROFESSIONALS

IT PROFESSIONALS #14 栗田 陽介 ユーザべースの業務を次のステージへ押し上げたい。ベテランコーポレートIT担当者が目指すのは、効率化を超えた事業貢献

ユーザベースが手がけるさまざまなサービスの背後には、これらを支えるプロフェッショナルたちの存在があります。そんな彼、彼女たちはどのような思いでユーザベースに加わり、日々の業務にあたっているのでしょうか。このシリーズではユーザベースのコーポレートITと情報セキュリティ組織で働くエンジニアや、プロダクト開発に携わるエンジニアに焦点を当て、外からは窺い知れない仕事の舞台裏をご紹介します。今回登場するのは、複数のSIerや事業会社で社内SE経験を積み、現在はユーザーベースで、社内ITインフラの整備・改善、ヘルプデスク業務に携わっている栗田陽介です。

栗田 陽介

IT Strategy Division
SaaS Ops Team

栗田 陽介

同志社大学文学部社会学科を卒業後、2006年、汎用機向けの開発を主体とするSIerに入社。営業事務として、顧客企業のマーケティング支援や社内におけるSalesforceの活用推進に取り組む。2013年、厨房機器メンテナンス会社に転職しSalesforceの運用・保守などに従事。2019年、MAやCRMツールの導入を得意とするSIerに移り、コーポレートITとして情報システム部門の立ち上げなどに携わる。2020年、携帯電話販売会社でSalesforceの運用・保守などを経て、2022年、ユーザベースに入社。現在はITインフラの整備やヘルプデスク業務に従事している。

# 私が貫く仕事の流儀

われわれコーポレートITは、プロダクトやコンテンツを生み出す部門とは異なり、利益を直接生み出すわけではありません。だからこそステークホルダーの存在を念頭に置きつつ、どうしたら事業貢献できるか、常に考えて動くようにしています。私とかかわるすべての人たちをハッピーにしたい。それが私の信念です。

手探りからスタートした
コーポレートITのキャリア

—— 現在の仕事内容を教えてください。

SaaS Ops チームの一員として、いわゆるヘルプデスク業務を担当しています。社員が利用するITインフラの整備のほか、ITツールの使い方にまつわる困りごとや相談ごとに対応するのが、私の仕事です。現在はプロジェクトの関係でヘルプデスクに割く時間は減っていますが、ユーザー対応は仕事の根幹と考えています。

—— 栗田さんのキャリア拝見すると、SIer、事業会社を複数経験されています。そもそもこの世界に足を踏み入れたのはどういう経緯だったのですか?

大学時代は新聞学専攻だったこともあり、マスコミ志望だったのですが、世の中はまだ就職氷河期の影響が色濃く、どの会社も採用数は非常に限られていました。しかしその反面、当時のIT業界は採用数が多く、将来性が感じられる数少ない分野です。それでこの世界に進みました。学生時代からコンピュータの操作には慣れていましたし、統計学を学んでいたので、きっと役立つだろうという思いもありました。

—— キャリアをスタートさせた会社ではどんな仕事を?

大学を卒業後、はじめて就いた仕事は営業事務でした。最初の仕事はマーケティングの実行支援です。具体的には、クライアントである大手コンピュータメーカーのビジネスパートナー向けにダイレクトメールを送付したり、販売支援セミナーの企画や開催準備などに携わったりしました。その後、社内で、これまでクライアント向けに提供していたマーケティング支援業務を、自社の営業部門にも適用しようという機運が高まり、Salesforceに触れるようになりました。それがコーポレートITに携わるようになったきっかけです。

栗田 陽介

—— Salesforceに触れてみていかがでしたか?

前任者から引き継ぐことになったのですが、Salesforceに触れるのははじめてですし、そもそもSFAはおろか、自社の営業についての理解も薄かったので当初は叱られてばかりでしたね(笑)。忙しい営業が率先して商談データを入力してくれるよう促すには、かゆいところに手が届く画面設計が欠かせません。しかし、知識が乏しかったので、ひたすら試行錯誤の日々でした。入力項目を設けるだけで商談データは集まりませんし、入力項目が多くなればなおさらです。近くに頼れる人もおらず、その当時はただただ辛かったのですが、それを乗り越えたおかげで、営業プロセスへの理解が深まり、Salesforceの扱い方をマスターできました。いまにして思えばとてもいい経験ができたと思います。

—— その後、厨房機器メンテナンス会社、SIer、携帯電話販売会社を経てユーザベースに入られました。どんな経緯があったのですか?

最初の会社でコーポレートITの面白さに触れたのをきっかけに、厨房機器メンテナンスの会社ではSalesforceによるCRMの導入プロジェクトに携わり、次のSIerでは情報システム部門の立ち上げ、前職にあたる大手携帯電話販売会社ではグループウェアの刷新プロジェクトに携わりました。ユーザベースを選んだのは、これまで培った経験を、よりモダンな環境で伸ばしたかったからです。当時、課題だった、マルチテナント環境で運用されていたSalesforce環境を統合するという取り組みにも興味がありましたし、前職と前々職で、いまの「スピーダ顧客企業分析」の前身である「FORCAS」を使ったことがありとても気に入っていたので、プロダクトへの愛着も入社の後押しになりました。

現場の期待に応え、あるべき姿を追い求める難しさと面白さ

—— ユーザベースに入ってからは、どんな仕事をされているのでしょうか?

2022年に入社した直後は、Salesforce関連のシステムを開発するBPRチームに配属され、当時サービスごとに分かれていた複数のSalesforce環境を保守、運用をしながら、取引先データの統合などに携わりました。2024年からは、従来利用してきた小規模事業者向けのクラウドサービスから、拡張性に優れたグローバルサービスへの移行に取り組んでいます。まずは私たちコーポレートIT部門やプロダクト開発部門のワークフローの刷新からはじめ、今後はタスク切り出しの効率化や社内におけるナレッジ共有の洗練化に取り組む計画です。

—— これまで在籍した会社とユーザベースはどんな点が違うと思いますか?

ユーザベースは自社サービスを手がけているだけに、組織全体のITリテラシーが高い印象がありますね。何か問題があったとしても、無理難題を突きつけられることはなく、フラットに議論ができますし、客観的に優れていると認められれば、こちらの提案を受け入れてもらえる余地が十分あります。仕事のやりやすさは際立っていますね。

—— どんなときに、仕事の難しさを感じますか?

現場から上がってくる細かいリクエストに対応しながら、移行を進めなければならない点ですね。とくにユーザベースは、提供するサービスごとに業態が異なりますし、開発環境ひとつ取っても組織の個性が尊重されています。多様性と自由を許容するカルチャーを踏まえると、やるべきこととやらざるべきことの線引きをするのは容易ではありません。守るべき情報も膨大ですし、状況に合わせて組織変更も頻繁に行われますから、日々の業務遂行を支えるというベーシックな責務を果たしつつ、常に新しいことにチャレンジすることが求められるのはこの仕事の面白さでもあり、大変なところだと思います。

—— どうやって、その困難を乗り越えるのでしょう?

説明責任を果たしつつプロジェクトを前に進めるのは、それなりに骨の折れる仕事です。ただ、長年にわたりSIerや事業会社で、コーポレートITに携わってきているので、現場から上がってくる要望の仕訳や対処法については理解しているつもりですし、ベンダーコントロールにも慣れています。もちろん一筋縄ではいかないこともあるのですが、これまでに培った経験を最大限に生かしながら、個別の課題に対応しています。

—— コーポレートITのやりがいについてはいかがですか?

自分の仕事の結果がダイレクトにわかるのはこの仕事のいいところですね。いい反応が返ってくればもっとよくしようと思いますし、反応がよくなければなおのこと改善意欲が湧いてきます。当事者として、業務を支えるインフラを維持するだけでなく発展させられるのは、コーポレートITに携わってよかったことのひとつです。

—— 仕事の上で大切にしていることを教えてください。

われわれコーポレートITは、プロダクトやコンテンツを生み出す部門などとは異なり、直接利益を生み出す部門ではありません。だからこそステークホルダーの存在を常に念頭に置きつつ、どうしたら事業貢献できるか、常に考えて動くようにしています。私たちとかかわるすべての人たちをハッピーにしたいですからね。

栗田 陽介

「迷ったら挑戦する道を選ぶ」
それがコーポレートITの矜持

—— なるほど、ありがとうございます。栗田さんはこれまでの経験を踏まえ、今後どんなキャリアを歩んでいきたいと思いますか?

事業を取り巻く環境に合わせてユーザベースも変化し続けており、私たちが向き合うべき課題も大きくなるばかりです。今後も引き続き、ITインフラを構成するシステムや業務アプリケーションの提供を通じて、事業や社員の働き方にいい影響を与えていけるよう、私自身も成長しなければと思っています。苦労してつくり上げたシステムであったとしても、デメリットがメリットを上回れば躊躇なく刷新するのがユーザベースのいいところでもあるので、変化を成長のチャンスと捉えられるよう、もっともっと守備範囲を広げたいですね。

栗田 陽介

—— 組織として、今後チャレンジしたいことがあれば教えてください。

たくさんあります。まず、現在社内で利用されているSaaSは数百種類を超えており、そのすべての利用状況を把握して、必要なものとそうでないものを適宜ジャッジし、投資対効果を高めていくのがひとつ。もうひとつが、新規事業の立ち上げや事業統合、組織変更に伴うシステムの改変に柔軟に対応できる体制を築くことです。いまはまだ、現場から上がってくる要望に応えるだけで手一杯なところがあるのですが、いずれ仲間が増えれば、私たちのほうからより安全なAIの活用法を提案するなど、全社に向けて能動的な働きを増やせるはずです。いつそのチャンスがきてもいいように、日頃からアンテナを張って、新しい情報を吸収したりシミュレーションしたりしています。

栗田 陽介

—— 栗田さんはどんな人と一緒に働きたいですか?

変化を面白がってくれる人とご一緒したいですね。逆にいうと、毎日同じことだけを粛々と継続したい人には、ちょっとしんどい会社だなと思います。繰り返しになりますが、ユーザベースは多様性に富み、変化が激しい会社なので、変わることや変えることに対して前向きな人なら、どんどん成長できるでしょうし、何よりも仕事を楽しめるはずです。

—— ありがとうございます。最後に読者にメッセージをお願いできますか?

ユーザベースが大事にしているカルチャーを表す「The 7 Values」のなかに「迷ったら挑戦する道を選ぶ」という項目があります。コーポレートITは、一般的に、迷ったときはより保守的な選択をしがちな傾向がありますが、私たちは難しい選択をしたからこそ得られる学びを大切にする組織です。もしいまいる会社で窮屈な思いをしているのであれば、私たちと一緒に働きませんか。ぜひ溜め込んだ思いをユーザベースのコーポレートITで解消してください。転職先候補として検討してみる価値があると思いますよ。

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