#02 梶原 良介|IT PROFESSIONALS

ユーザベースが手がけるさまざまなサービスの背後には、これらを支えるプロフェッショナルたちの存在があります。そんな彼、彼女たちはどのような思いでユーザベースに加わり、日々の業務にあたっているのでしょうか。このシリーズではユーザベースのコーポレートITと情報セキュリティ組織で働くエンジニアたちに焦点を当て、外からは窺い知れない仕事の舞台裏をご紹介します。今回は、企業活動になくてはならない基幹業務システムの開発を司る「Biz System Management Team」を率いる梶原良介がユーザベースに入社した経緯や開発カルチャー、求める人材像について語ります。

IT PROFESSIONALS #02 梶原 良介「厚い信頼があるからこそ意欲も湧く。変化に強い基幹システムをつくる「Biz System Management Team」の知られざる魅力」

ユーザベースが手がけるさまざまなサービスの背後には、これらを支えるプロフェッショナルたちの存在があります。そんな彼、彼女たちはどのような思いでユーザベースに加わり、日々の業務にあたっているのでしょうか。このシリーズではユーザベースのコーポレートITと情報セキュリティ組織で働くエンジニアたちに焦点を当て、外からは窺い知れない仕事の舞台裏をご紹介します。今回は、企業活動になくてはならない基幹業務システムの開発を司る「Biz System Management Team」を率いる梶原良介がユーザベースに入社した経緯や開発カルチャー、求める人材像について語ります。

PROFILE

梶原 良介

Biz System Management Team
Leader

梶原 良介

2013年、明治大学大学院経営学研究科を卒業後、大手ホテルリゾートに入社。総合職として3年間、フロント業務やレストランマネージャーを経て、情報システム部門へ異動。国内外のホテルにおけるIT担当として業務システムの導入や改善に従事する。2022年、NewsPicks(現ユーザベース)に入社。組織統合を経て社内の基幹システムを司るBiz System Management Teamの一員に。2024年10月Biz System Management Teamのリーダーに就任。現在に至る

# 私が貫く仕事の流儀

業務統制のしやすさやデータの正確性を担保するだけでなく「ユーザーがハッピーになるシステム」「すべての従業員から〝イケてる〟と思ってもらえるシステム」を、メンバーとともに考え、実現し、変化の激しいビジネスに貢献し続けたい。

システム開発の魅力に目覚めた元ホテルマンの挑戦

—— 梶原さんは、いまどんなお仕事をされているのですか?

ユーザベースの業務システムを開発、運用するBiz System Management TeamでLeaderを務めています。営業、会計、購買、人事の各領域の業務を司る有力なSaaSを組み合わせ、業務システムを構築し、日々の改善に取り組みながら、ユーザベース全体のビジネスを支えるのが仕事です。

—— 梶原さんの略歴を拝見しました。とてもユニークなキャリアを歩んでこられたんですね。

そうなんです。前職がホテルマンですからね。

—— どんな経緯で、エンジニアリングの世界に足を踏み入れたのですか?

大学院で組織論を学び、人材マネジメントで定評のある大手ホテルリゾートに入社しました。組織についての教材に取り上げられるほどの企業だったので、ホスピタリティ溢れるプロをどうやって育てているのか知りたくて入社したんです。

—— なるほど。リゾートホテルではどんなお仕事を?

総合職で入社すると最初の3年間はホテルの現場に入るのが通例だったので、軽井沢のホテルでOJTを受けた後、配属された近隣のホテルで、フロント業務やレストランマネージャーなどを経験しました。

—— まさにホテルマンですね。そんな梶原さんがどうしてシステム構築の道に進むことになったのでしょう?

当時は、ホテルマンとして支配人を目指すか、社内公募制度を利用して人事部に異動するか、そのどちらかになるだろうと思っていました。そんな将来のイメージが大きく変わったのは、入社2年目のレストランマネージャー時代のことです。

梶原 良介

—— 何があったんですか?

私がいたホテルでは、毎朝100人を超えるお客様に朝食を提供しなければなりませんでしたが、現場を回すスタッフの採用にも苦労するような状態でした。少人数でのオペレーションは、どうしても現場のスタッフに負担をかけてしまいます。そうなるとどうしてもサービスのレベルは落ち、顧客満足度を下げる原因になりかねません。何ができるか考えた結果、オーダーエントリーシステムを導入することにしたんです。

—— お客様の注文を受け付けるシステムですね。

そうです。簡単に説明すると、ホールを担当する従業員がお客様のご注文を手元の端末に入力すると、キッチンにオーダーが届くシステムです。ホールからキッチンにオーダーを伝えにわざわざ足を運ばなくてすむだけでもスタッフの負担軽減になります。少人数で効率的にお客様を捌けるようになれば、早出残業も減らせるだろうと考え、導入に踏み切りました。

—— 効果はいかがでした?

当初の予想通り従業員の負担が大幅に減り、その結果、サービスの質を保ちながらコスト削減が実現できました。システム導入が業務やビジネスに与える効果の大きさを実感した出来事でしたね。

—— それでシステム構築に興味が出たわけですね?

そうです。ITを効果的に用いれば、限られた予算、限られた時間のなかでも投資対効果に見合った成果が出せることがわかり、今後自分が目指すべき方向が定まりました。そして翌年、社内公募制度を利用して情報システム部に異動したわけです。

ゼロから積み上げた開発経験を持って、ユーザベース

—— とはいえホテルのフロントと情シスのプロマネはまったく違いますよね。大変だったでしょうね?

おっしゃる通り、基本的な開発知識すらない状態で異動したのでかなり苦労しました。異動先の上司とベンダー担当者が、新しい宿泊予約システムについて打ち合わせしていても、なかなか会話が頭に入ってこない状態でしたからね。当時は大変さしかなかったですが、いま振り返ると、いきなりプロジェクトにアサインされてよかったと思います。必死にメモを取ってキャッチアップに努めた結果、システム開発に必要な基礎的な知識を1年足らずで固められたからです。未経験だった私を採用してくれた当時の上司にはいまも感謝しています。

—— 情シスに異動してからは、どんなプロジェクトを経験されたんですか?

宿泊予約システムの改修案件では、宿泊予約の段階でアクティビティ予約を受け付ける機能を実装したり、在籍期間の後半では、海外に進出したホテルのIT担当として、ホテル業務に必要な基幹システム導入プロジェクトをマネジメントしたりもしました。当初プロジェクトには上司以外にプロパーのメンバーは私しかいなかったので、とにかく無我夢中でしたね。

—— 日本とは違う環境も経験したんですね。

はい。言葉や商慣習はもとより、法律やホテルのオペレーションが異なるなかIT環境を整えるのは大変でしたが、とてもいい経験になりました。その後、国内のIT担当に戻って、老朽化が著しい基幹システムの刷新に取り組んだり、SaaSの導入を通じた業務改善に務めたりと、かなり幅広く経験させてもらいました。

—— 情シスのIT担当として順調に経験を積んだように見受けられます。なぜ転職を?

前職はホテル業界の中でもユニークで際立った存在だったので面白い仕事もさせてもらいましたし、20代にしては待遇も評価もよかったと思います。でも、ホテル業界以外で技術力を養いたいという気持ちにはどうしても抗えませんでした。

—— なるほど。それで転職を考えたわけですね。でもなぜユーザベースだったのですか?

転職活動をはじめて、いろいろな求人情報に触れるなかで、NewsPicksのコーポレート部門がDX担当のエンジニアを募集しているのを知りました。私自身、NewsPicksがリリースされたころからのユーザーでしたから、自分が好きなサービスやプロダクトを支えるほうがやりがいも当事者意識も湧きやすいのではないかと思い応募してみることにしたんです。

梶原 良介

カオスな状況を解きほぐし、解決策を導くやりがいと喜び

—— 転職後はどんなお仕事を?

2022年4月に、当時別会社だった株式会社ニューズピックスに入社し、Operations Divisionという組織で、主にSalesforceを活用した業務改善を進めることになりました。それから半年後、グループ各社のコーポレート部門が統合されることになり、ニューズピックスからユーザベースのBPR Teamに合流し、セールス部門や購買部門の業務改善やSalesforceの管理運用をメインに携わることになりました。これ以降も、組織名が変わるなどの変遷がありましたが、2024年以降は、Biz System Management Teamとして、業務システムの開発と運営を担っています。

—— かなり大幅な体制変更を経験されたんですね。業務システムを担う立場としてはいかがですか?

もちろん大きな変化に対応するのは大変です。でも、そもそも変化を求めて入社したわけですし、もともと新しい取り組みにワクワクしてしまうタイプなので、実はあまり苦にはなりません。カオスな状況を解きほぐし課題を整理したり、改善に向け新しい仕組みに改める筋道を考えたりするのが好きだからだと思います。

梶原 良介

—— 転職して感じた「ユーザベースらしさ」とは?

とくに感じるのは、変化に対する受容性が高い人が多く、チャレンジを推奨する雰囲気があること、あとは頑張った人や成果を挙げた人をきちんと褒める文化があることですね。現場も経営陣もITに対して大きな期待を寄せてくれているので、新しい挑戦を受け入れてもらいやすいですし、業務システムを預かる立場としてはとてもありがたいことだと思っています。

—— 現在はどんな取り組みを?

私自身について申し上げると、購買システムの刷新に携わっています。カンパニーごとに分かれていた購買業務をユーザベースに統合するにあたって、システムを新しくつくり変えるための取り組みです。購買業務の効率性を高めるだけでなく、システム統制を強化しつつ、変化やスケールに対応できるよう柔軟性に富んだシステムにするのが目標です。購買の業務を担当される方にも加わってもらい、一つひとつの仕様を固めながら開発に当たっています。

—— 体制変更にまつわるプロジェクトは、購買システムの刷新以外にもあるのですか?

はい。主に法人営業が利用するSalesforceの改修プロジェクトが現在並行して走っています。来期は人事や会計領域の業務システムの改修が予定されているので、しばらく忙しい日々が続きそうです。

目まぐるしい変化を成長の好機と思える人にきてほしい

—— なるほど。チームを率いるにあたって大事にしていることってなんでしょう?

より一層、全員で考え、全員で実行に移せる組織にすることですね。以前、メンバー全員で取り組んだワークショップでは、業務統制のしやすさやデータの正確性を担保するだけでなく、「ユーザーがハッピーになるシステム」や「すべての従業員から〝イケてる〟と思ってもらえるシステム」を主体的に実現するのも「われわれの提供価値」だと、ユーザーファーストで前向きな意見がたくさん飛び交い、とても盛り上がりました。意欲的なメンバーに恵まれているので、これからも全員で課題と向き合える組織であり続けられると思います。

—— これからどんなことに挑戦しますか?

新しいテクノロジーを活用して、いままでは一部の限られた人にしかできず属人的に処理されていたことを、形式知化したり、仕組み化したりしたいですね。たとえば、いま話題の生成AIを活用して業務効率を大幅に上げるような、利用者のテンションが上がる機能をシステムに実装し、現場をインスパイアするような取り組みができたらと思っています。そのためにもリーダーとして、現場との信頼関係構築に力を注ぐのはもちろん、チームのメンバーが楽しく働けるような環境づくりや雰囲気づくりにも力を注ぐつもりです。

—— ありがとうございます。リーダーとして新しくメンバーに迎えたい人ってどんな方でしょうか?

いまの話にも通じますが「仕事を楽しめる人」にきていただきたいですね。繰り返しになりますが、ユーザベースは変化を恐れない企業です。こうした社風を楽しんだり、やりたいことを実現するための好機と捉えたりできる人とご一緒できればと思っています。

—— スキルや経験の面ではどうでしょう?

業務システムの設計や開発、リリース後の運用を一通り経験している方がベストです。素養としては、1人でもくもくと仕事をするより、議論を重ねながら仲間同士助け合って成果を上げてこられた方。もしくはそういう環境で働きたい方とは相性がいいと思います。

—— ありがとうございます。最後にユーザベースに興味をお持ちのみなさんにメッセージをお願いできますか?

ユーザベースには、われわれの力を必要とする領域はまだまだたくさんあります。ひとり一人の意見に耳を傾けてくれる企業でもあるので、よい提案であれば受け入れられますし、チームで議論を重ねてよりよい提案にブラッシュアップすることも可能です。「エンジニアはいわれた機能だけを実装すればいいんだ」といった、受け身であることをよしとする企業文化もありません。熱意ある方には裁量をわたすつもりです。ぜひ一緒に優れた業務システムを通じて、ユーザベースを盛り上げていきましょう!

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